コラム |通関士資格所有の輸出管理・税関事後調査に強い弁護士

外為法とは何か ― 貿易管理の法的枠組みとその目的

国際取引を行う企業や研究機関にとって、「外為法(外国為替及び外国貿易法)」は避けて通れない重要な法律です。輸出、技術提供、海外子会社への情報共有など、日常的な業務の中にも外為法の適用場面は数多く存在します。しかし、その目的や全体像を正確に理解している企業は決して多くないのが実情です。 外為法の目的「国際平和と安全の維持」 外為法第1条は、その目的を「我が国の健全な経済発展を図るとともに、国際平...

法務部門の役割と弁護士のサポート ― 輸出管理体制を強化するために

輸出管理は営業部門や技術部門の課題と考えられがちですが、実際には法務部門が中心となり、組織横断的に関与すべきテーマです。 さらに、複雑化する国際環境や頻繁な法改正に対応するためには、外部弁護士のサポートを得ることも極めて有効です。 本日は、法務部門が果たすべき役割と、弁護士による支援のあり方についてご紹介します。 法務部門の役割 ①規制該非判定の支援 技術部門が判断に迷う場合...

輸出管理違反事例から学ぶ実務のポイント ― 「他人事」を「自社の教訓」に

輸出管理の実務を語るうえで、過去の違反事例から学ぶことは非常に有益です。 違反事例の多くは、特殊で高度な案件ではなく「確認不足」、「判断の甘さ」、「単なる勘違い」といった基本的なミスによって生じています。 そこで本日は、いくつかの輸出管理違反事例を紹介し、そこから導かれる実務上のポイントを整理していきます。 1 典型的な違反事例 ①エンドユーザー確認の懈怠 ある製造業者は、通...

中小企業における輸出管理の課題 ― 限られたリソースでどのように違反を防ぐか

輸出管理は大企業だけに課される義務ではありません。 中小企業においても、海外取引や製品販売を行う以上、外為法の規制を遵守しなければなりません。しかし実際には「人員不足」、「専門知識の欠如」、「コスト負担の大きさ」等の制約から、輸出管理体制が後回しにされがちです。 本日は、中小企業が直面する典型的な課題を整理し、限られたリソースの中で実効性ある輸出管理を実現するためのポイントをご紹介しま...

技術輸出とデータ管理の実務 ― 役務提供の管理

従来の輸出管理といえば『物品の輸出』が中心でした。 しかし現代においては、クラウド共有やリモートワーク、外国人研究者との協働などにより『技術そのもの』が国外へ流出するリスクが急増しています。外為法はこうした『技術そのものの提供』も規制対象としていますが、企業現場ではまだ十分に理解されていない部分も多いのが実情です。 そこで本日は、無形技術輸出の定義とリスク、企業が講じるべき実務上の対応...