コラム |通関士資格所有の輸出管理・税関事後調査に強い弁護士

輸出管理内部規程(ICP)の策定と社内体制整備のステップ

「輸出のたびに担当者が慌てて書類を作っている」、「詳しいことはあの担当者しか知らない(属人化)」 貴社の輸出管理業務は、このような状態になっていないでしょうか? 輸出管理は、個人の知識や注意深さに依存すべきではありません。組織として継続的かつ確実に法令を遵守するための仕組み、すなわち「輸出管理内部規程(ICP: Internal Compliance Program)」の策定と運用も有...

日本企業も無関係ではない? 米国輸出管理規則(EAR)の域外適用

「うちは日本企業で、日本から輸出しているのだから、日本の外為法だけ守っていればいい」 そう思っている経営者の方は、非常に危険な綱渡りをしていると言わざるを得ません。 輸出管理の世界には、国境を越えて適用される強力な法律が存在します。それが、米国の「輸出管理規則(EAR: Export Administration Regulations)」です。 米国は、自国の安全保障や外交政策...

ハンドキャリーやクラウド経由の技術流出など、身近な輸出管理リスク

「輸出」と聞くと、港や空港でコンテナや段ボール箱が積み込まれ、税関で申告書類を提出するシーンを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、外為法上の「輸出」や「技術提供」は、そのような正規の通関手続きを経るものだけに限りません。 カバンに入れて持ち出す手荷物(ハンドキャリー)、電子メールの送信、サーバーへのアップロード。これらもまた、法的には立派な「輸出・提供」行為です。これらは税関のような物理的...

取引の顧客は誰ですか? 懸念顧客(ユーザー)の審査とエンドユース確認

輸出管理の実務において、「何を(貨物・技術)」輸出するかという該非判定と同じくらい重要なのが、「誰に(需要者)」「何のために(用途)」輸出するかという「取引審査」です。 特にキャッチオール規制への対応では、このプロセスがコンプライアンスの要となります。いくら製品が非該当(民生品)であっても、顧客がテロリスト支援国家の関連企業であったり、用途が兵器開発であったりすれば、その取引は中止するか、経...

技術データの提供も規制対象? 「みなし輸出」管理の重要性

外為法が規制しているのはモノだけではありません。設計図、仕様書、製造プログラム、あるいは技術的な指導といった「技術(プログラムを含む)」の提供も、規制の対象となります。これを「役務取引(技術提供)」の規制と呼びます。 「メールで図面を送っただけ」「海外出張で少しアドバイスをしただけ」――こうした日常的な行為が、実は無許可輸出(無許可技術提供)となり、処罰の対象になる可能性があります。今回は、...