コラム |通関士資格所有の輸出管理・税関事後調査に強い弁護士

監査・教育体制の整備と継続的改善の方法

安全保障貿易管理において、輸出管理体制を「作る」ことは手段であって目的ではありません。 重要なのは、継続的に機能し、改善し続ける体制を維持することです。 外為法違反防止の鍵は「定期的な点検と教育にある」といっても過言ではないでしょう。 そこで本日は、監査・教育体制の整備と継続的改善の具体的手法を解説します。  監査の目的と位置づけ 監査とは、輸出管理体制が社内規程や法令に沿って運用さ...

該非判定結果の保存義務・社内管理体制の整備ポイント

外為法に基づく輸出管理は、単に「判定を行うこと」で完結するものではありません。 その判定結果をどのように記録・保存し、再現できる状態にしておくかも同様に重要です。 本日は、該非判定結果の保存義務と社内体制整備の要点を整理します。  該非判定記録の法的根拠 企業には「該非判定を行った証拠を一定期間保存する義務」が課されており、少なくとも5年間の保存を推奨しており、許可案件の場合には許可書・該...

海外子会社・研究機関との共同研究における該非判定

グローバル化が進む中で、企業や大学が海外拠点・研究機関と共同で研究開発を行うことは一般的になりました。 しかし、この「共同研究」こそが、外為法の輸出管理における最も見落とされやすいリスク領域です。 本日は、共同研究における該非判定の考え方と、法務・研究現場が連携して取るべき実務対応を解説します。  共同研究における「輸出」の概念 外為法上の「輸出」には、モノの移転だけでなく技術情報の提供も...

技術データの提供に関する該非判定の特殊性

外為法の輸出管理というと「モノ(製品)」の輸出のみを思い浮かべる方が多いかもしれません。 しかし、実際には技術情報やデータの提供も規制対象に含まれます。 特に近年では、AI、半導体設計、量子技術などの分野で、技術データの取扱いが企業・大学双方にとって大きなリスクとなっています。  「技術の提供」とは何か 外為法において、「技術の提供」も輸出と同様に規制対象として扱われています。 これは、...

該非判定書の作成手順と注意点 ― 弁護士が見るリスクの盲点

外為法に基づく輸出管理では、製品や技術が「リスト規制に該当するか」を明確に判断する必要があります。 その判断結果を文書として記録するものが『該非判定書』です。 該非判定書は、企業が自らの責任で法令遵守を行っていることを示す「証拠」であり、監査・行政調査・紛争時の法的防御において決定的な意味を持ちます。  該非判定書の役割 該非判定書は、単に「該当」または「非該当」を記すだけの書類ではありま...