コラム |通関士資格所有の輸出管理・税関事後調査に強い弁護士

安全保障貿易管理とは?外為法の目的と規制の全体像

安全保障貿易管理(輸出管理)は、企業活動を行う上で避けて通れない重要なテーマです。特に国際的なサプライチェーンが複雑化し、技術流出のリスクが高まる現代において、この管理を怠ることは企業の存続を揺るがす重大な法令違反リスクとなり得ます。 本稿では、弁護士の視点から、安全保障貿易管理を規定する外国為替及び外国貿易法(外為法)の目的と、規制の全体像について解説します。  外為法が目指す「国際的な平和...

輸出管理部門と法務部門の連携 ― 弁護士の視点から

輸出管理は、技術・営業・生産・経営のすべてに関わる「横断的な管理領域」です。 しかし、輸出管理を「技術部門の仕事」として扱い、法務部門が十分に関与していないケースが少なくありません。 実効的なコンプライアンスを実現するには、法務部門と輸出管理部門の協働体制が不可欠です。  輸出管理と法務の役割分担 輸出管理においては、主として製品や技術の該非判定、用途・需要者確認、許可申請を担当することが...

監査・教育体制の整備と継続的改善の方法

安全保障貿易管理において、輸出管理体制を「作る」ことは手段であって目的ではありません。 重要なのは、継続的に機能し、改善し続ける体制を維持することです。 外為法違反防止の鍵は「定期的な点検と教育にある」といっても過言ではないでしょう。 そこで本日は、監査・教育体制の整備と継続的改善の具体的手法を解説します。  監査の目的と位置づけ 監査とは、輸出管理体制が社内規程や法令に沿って運用さ...

該非判定結果の保存義務・社内管理体制の整備ポイント

外為法に基づく輸出管理は、単に「判定を行うこと」で完結するものではありません。 その判定結果をどのように記録・保存し、再現できる状態にしておくかも同様に重要です。 本日は、該非判定結果の保存義務と社内体制整備の要点を整理します。  該非判定記録の法的根拠 企業には「該非判定を行った証拠を一定期間保存する義務」が課されており、少なくとも5年間の保存を推奨しており、許可案件の場合には許可書・該...

海外子会社・研究機関との共同研究における該非判定

グローバル化が進む中で、企業や大学が海外拠点・研究機関と共同で研究開発を行うことは一般的になりました。 しかし、この「共同研究」こそが、外為法の輸出管理における最も見落とされやすいリスク領域です。 本日は、共同研究における該非判定の考え方と、法務・研究現場が連携して取るべき実務対応を解説します。  共同研究における「輸出」の概念 外為法上の「輸出」には、モノの移転だけでなく技術情報の提供も...